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2006/05/
<<その他>>火車と開水と茶葉2 (1986年)

空港の駐車場から出ると舗装のされていない道をマイクロバスは砂埃を

あげて走り出した。うとうとしながら外を眺めていると他の4人の話し声が

聞こえてきた。「自転車ばっかりだな」「上海って都会だと思ったけど

この辺は田舎だよな」「暑い」「この窓、開かないぜ」

「中国語できるの?」この声は村田さんだ。

彼女は確かこの春に高校を卒業したばかり。

「私は4月から中国語の学校に3ヶ月通ったけど心配なの。」

他の3人は、中国好きのようで堀内さん(男)は大学で中国語専攻、

今江さん(女)は、東京で3年間中国語の学校で勉強、渡瀬さん(男)は

今回が2回目の留学らしい。

正直、中国語が出来ないのは私だけのようだ。再び不安と後悔が騒ぎ出してきた。

マイクロバスは、1時間かけて大学に到着した。

『上海外国語学院 留学生楼』と書かれた建物の前で車から降りると

服務員とバッチをしたすこし厳しそうな顔をした女性とめがねを掛け

人民服を着たおじさんが出てきた。

中国語でなんか言っている。

渡瀬さんが、答えながら

「パスポートと出発前に渡された『留学証』を出して欲しいんだって」

と皆に通訳してくれ、手続きを終えると、部屋に案内してくれた。

私は堀内さんと相部屋、さっきの女性がピンクのトイレットと魔法瓶を

抱えて部屋にやってきた。

トイレットペーパーは、1週間に一人1個。お湯は建物の外の給湯場に

取りに行くようにと、もちろん堀内さんが中国語で聞いたことを教えて

くれたので分かったことであった。

私が何も言わず、少し具合を悪そうにしていたのを気にしたのか、

彼女は堀内さんに私のことを聞いて、しばらくすると『感冒薬』と書かれた

薬と魔法瓶にお湯を入れて持ってきてくれた。

さっきまでの厳しそうな顔だと思った自分を反省しながら薬を頂き

ベットに横になった。

後で、『感冒薬』はかぜ薬でお湯の事は『開水』と知った。

夕食に他の4人が誘ってくれたが、そのまま寝ていることにした。

しばらくすると、服務員の女性(名前は池さん)がお粥とさっきと同じ

かぜ薬を持ってきてくれ、堀内さんたちもりんごを買ってきてくれた。

「もう大丈夫、明日はがんばれる。」不安が薄らいで元気が出てきた。

 

翌朝は、快晴。気分も爽快。体調も全快ではないが体は楽になった。

「さぁ、中国語を覚えよう。」

(つづく)

 

 

Posted by 福茶縁 at 11:36:37 |コメントを読む(2)トラックバックを読む(0)コメントを書く

コメント

ふむふむ・・・つづき楽しみにしてます。

Posted by keiko at 2006.05.14 22:08:46

keikoさん
楽しみにしてください。へぇぇ

Posted by 福茶縁 at 2006.05.15 11:07:12

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